個人事業主に税理士は必要?売上だけで決めない5つの判断基準

公開日:2026年8月27日 / 更新日:2026年8月28日

個人事業主やフリーランスに、税理士との契約が一律に義務付けられているわけではありません。自分で正しく記帳し、期限内に確定申告できるなら、税理士へ依頼しない選択も可能です。一方、消費税の申告、従業員の雇用、複雑な取引、税務署からの連絡などがある場合は、売上額にかかわらず相談を検討した方がよいことがあります。

この記事では、「売上がいくらになったら必要か」だけではなく、作業負担、取引の複雑さ、税務判断の必要性から、税理士が必要かを判断する方法を解説します。記帳を外部へ依頼できる範囲から知りたい方は、先に「個人事業主の記帳代行とは」をご確認ください。

結論|税理士への依頼が必要かは事業の状況に応じて判断する

取引が少なく、毎月の記帳を続けられ、税務上の疑問も公的な案内で解決できる場合は、税理士へ継続的に依頼しなくても対応できることがあります。国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を利用すれば、画面の案内に沿って申告書を作成し、e-Taxで提出することもできます。

ただし、本人が自分の申告を行うことと、他人から依頼を受けて税務業務を行うことは別です。国税庁の「税理士の業務」では、税務代理、税務書類の作成、税務相談は税理士業務であり、税理士・税理士法人等でない者は有償・無償を問わず行えないと案内しています。個別の税務相談や申告書の作成・提出を外部へ依頼する場合は、税理士等が担当する範囲を確認しましょう。

税理士が必須ではないケース・依頼を検討したいケース

個人事業主・フリーランスが税理士の必要性を判断する目安
判断項目必須ではないことが多いケース依頼を検討したいケース
日々の記帳毎月更新でき、残高や未処理取引も確認できる領収書や明細がたまり、記帳が何か月も遅れている
取引内容取引の種類が少なく、処理方法もおおむね一定複数の事業、海外取引、暗号資産、高額資産などがある
税務判断不明点が少なく、公的な案内を確認して対応できる事業・私用の区分、所得区分、消費税などに迷う
確定申告申告書を作成・確認する時間を確保できる期限までの時間がない、入力や計算に不安がある
事業の変化前年から大きな変化がなく、取引も安定している開業、従業員の雇用、法人成り、事業承継などを予定している

同じ売上規模でも、取引件数、業種、従業員の有無、消費税の状況、本人が使える時間によって必要な支援は変わります。「売上が一定額を超えたら必ず税理士が必要」という一律の契約基準はありません。

税理士を検討すべき5つの判断基準

1.記帳や申告が本業・休息を圧迫している

自分で処理できるかだけでなく、記帳・申告にかかる時間を本業に充てた場合も考えることが重要です。毎月の入力が遅れ、年末にまとめて処理している場合は、記帳代行や税理士への依頼を検討できます。入力作業だけが負担なら、まず記帳部分を切り分ける方法もあります。

2.消費税やインボイスへの対応が必要になった

消費税では、課税事業者かどうか、簡易課税を選択できるか、仕入税額控除の要件を満たすかなど、所得税とは別の確認が必要です。免税事業者であってもインボイス発行事業者の登録を受けた場合は、登録日以後の取引について消費税の申告が必要になります。詳しくは国税庁の「確定申告(インボイス制度)」をご確認ください。

3.従業員・複数の事業・固定資産などで処理が複雑になった

従業員を雇うと、給与計算だけでなく源泉所得税や年末調整などの手続が増えます。店舗とオンライン事業を並行する、高額な設備を購入・売却する、海外取引や暗号資産があるといった場合も判断項目が増えます。専門分野がある場合は、その分野の対応実績も確認してください。

4.個別の税務相談・申告書作成・税務代理が必要

経費になるか、家事按分をどう考えるか、所得区分をどう判断するかなど、自分の取引に即した税務相談が必要な場合は税理士を検討します。確定申告書の作成・提出や、税務署とのやり取りを代理してもらいたい場合も同様です。

5.無申告・期限直前・税務署からの連絡がある

過年度の申告が終わっていない、申告期限が迫っている、税務署から照会や調査の連絡を受けた場合は、早めに相談先を探します。依頼先の受付状況や資料量によっては期限内に対応できるとは限らないため、未処理期間と資料の状態を伝えましょう。記帳が1年分たまっている場合は「1年分たまった記帳を依頼する方法」も参考にしてください。

売上1,000万円は税理士が必要になる境界線?

売上1,000万円は、税理士との契約が義務になる金額ではありません。消費税では、原則として基準期間の課税売上高が1,000万円を超える場合などに課税事業者となります。ただし、特定期間の課税売上高、インボイス発行事業者の登録、課税事業者選択届出書の提出などによっても取扱いが変わります。

反対に、売上が1,000万円以下でも税理士が役立つことがあります。取引件数が多い、従業員がいる、複数の所得がある、税務署への説明が必要など、売上以外の事情も含めて判断しましょう。売上額は判断材料の一つであり、必要性を決める唯一の基準ではありません。

自分での対応・記帳代行・税理士への依頼を比較

選択肢向いている状況記帳税務相談・申告
自分で記帳・申告取引が少なく、自力で確認できる自分自分
記帳代行のみ入力作業を手放したい代行自分
記帳と申告を別々に依頼帳簿から申告まで外部の支援が必要記帳代行など税理士
申告だけ税理士へ依頼帳簿が完成している自分など税理士
顧問税理士継続的な税務判断が必要契約による税理士

記帳代行は、領収書、請求書、通帳、カード明細などをもとに、会計ソフトへの入力や帳簿作成を支援するサービスです。記帳代行業者が税理士等でない場合、個別の税務相談、税務書類の作成、申告代理は依頼できません。税理士等が関与するサービスでは、記帳、決算、申告、相談、税務署対応を誰が担当し、どこまで料金に含まれるかを確認してください。

帳簿作成から申告まで依頼する流れは「個人事業主が確定申告を丸投げする方法」、オンライン提出の仕組みと安全性は「オンライン記帳代行の選び方」で詳しく解説しています。

税理士へ依頼するタイミング

  • 開業前後:記帳方法、届出、事業用口座など最初の運用を整えたいとき
  • 取引が増えたとき:売上・経費の処理が追いつかず、帳簿が遅れ始めたとき
  • 事業が変化するとき:従業員の雇用、設備投資、消費税の申告、法人成りなどを予定しているとき
  • 申告期限に余裕がある時期:資料の不足や誤りを確認する時間を確保できる時期
  • 税務署から連絡が来たとき:照会内容や必要な対応を専門家へ相談したいとき

確定申告直前は相談が集中し、受付を終了している事務所もあります。資料が未整理の場合ほど早めに動き、前年の申告書、帳簿、口座・カード明細、売上資料などの所在を確認します。具体的な準備は「記帳代行に必要な資料一覧」をご覧ください。

税理士を選ぶときの確認ポイント

  • 税理士資格と担当者:税務相談や申告書作成を担当する税理士は誰か、登録を確認できるか
  • 得意分野:自分の業種、個人事業、消費税などの対応実績があるか
  • 依頼範囲:記帳、決算、申告、相談、税務署対応のどこまで含むか
  • 契約形態:確定申告だけのスポット依頼か、継続的な顧問契約か
  • 料金:基本料金、追加作業、修正、解約の条件が明確か
  • 連絡方法:質問回数、回答範囲、返信の目安、オンライン対応の有無
  • データ管理:資料の提出、保管、返却、契約終了時の受け取り方法が安全か

料金は売上だけでなく、仕訳数、記帳状況、消費税の申告の有無、従業員数、依頼範囲などで変わります。相場だけで決めず、同じ条件を伝えて見積りを比較してください。記帳方法を今後の制度変更に合わせたい方は「令和9年分からの青色申告特別控除の変更」もご確認ください。

個人事業主と税理士についてよくある質問

売上がいくらになったら税理士が必要ですか?

税理士との契約が義務になる一律の売上基準はありません。売上だけでなく、取引件数、消費税の状況、従業員の有無、資産取引、本人が使える時間、税務相談の必要性を含めて判断してください。

開業したばかりでも税理士は必要ですか?

取引が単純で自分で対応できるなら、必須とは限りません。ただし、届出、記帳方法、従業員の雇用、インボイス登録などの判断がある場合は、手続前に相談する価値があります。

白色申告なら税理士はいりませんか?

白色申告でも状況によります。国税庁は、事業所得、不動産所得または山林所得を生ずべき業務を行う全ての方に、記帳と帳簿・書類の保存が必要と案内しています。詳しくは「個人で事業を行っている方の記帳・帳簿等の保存について」をご確認ください。

会計ソフトがあれば税理士は不要ですか?

会計ソフトは入力や集計を効率化できますが、取引の事実確認や個別の税務判断まで自動的に正しく行うとは限りません。自分で確認できる範囲では有効ですが、判断に迷う事項は税理士へ相談しましょう。

記帳代行だけ利用して確定申告は自分でできますか?

できます。ただし、完成した帳簿の内容を本人が確認する必要があります。帳簿をもとに本人が申告書を作成・提出し、提出前に残高、未処理取引、控除資料なども確認してください。

税理士へ依頼すれば必ず節税できますか?

節税効果は保証されません。適用できる制度は事業内容、所得、届出、取引実態などによって異なります。依頼する目的は、税額を下げることだけでなく、適正な申告、作業時間の削減、判断に迷う事項の確認も含めて考えましょう。

まとめ|売上額ではなく必要な支援から判断する

個人事業主やフリーランスに税理士が必ず必要とは限りません。自分で記帳と確定申告を続けられ、税務判断にも大きな不安がなければ、自分で対応する選択肢があります。

一方、記帳が遅れている、取引が複雑になった、消費税申告が必要、税務上の判断に迷う、本業の時間を確保したい場合は、必要な範囲を外部へ任せることを検討できます。まず「記帳だけ」「申告まで」「個別相談」「継続的な顧問対応」のどこが必要かを整理しましょう。

記帳の負担を減らしたい方は、WorkLifeSupportのサービス内容と料金をご確認ください。

本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の税務判断、申告結果、節税効果を保証するものではありません。具体的な取扱いは、最新の法令・国税庁の案内をご確認のうえ、所轄税務署または税理士へご相談ください。

運営・執筆:WorkLifeSupport

本記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の税務判断や申告については、税理士または所轄税務署へご相談ください。

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取得した情報は、次の目的で利用します。

  1. 問い合わせ、相談、見積りおよび日程調整への対応
  2. 診断結果の作成、表示および送付
  3. 本人確認、申込内容の確認、契約の締結および管理
  4. 記帳、帳簿作成、会計資料整理その他本サービスの提供
  5. 不足資料、確認事項、期限等に関する連絡
  6. 担当税理士等との連携および税務申告に必要な資料の作成・受渡し
  7. 料金の請求、決済確認、返金その他の取引管理
  8. アフターサポート、重要なお知らせおよび契約上必要な連絡
  9. 不正利用の防止、本人確認、セキュリティの確保および障害対応
  10. サービス品質、ウェブサイト、案内内容および利便性の改善
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個人番号は、通常の問い合わせフォーム、一般の電子メール、LINEその他 当事業者が指定していない方法では送信しないでください。 税務申告を担当税理士が行う場合は、原則として、 当該税理士が指定する安全な方法により直接提出していただきます。

当事業者が取り扱う必要がある場合は、担当者およびアクセス権限の限定、 通常の個人情報との分離管理、安全な受渡方法、取扱記録、 委託先の監督その他必要な安全管理措置を講じます。

利用する必要がなくなり、法令上の保存期間も経過したときは、 復元できない方法により速やかに削除または廃棄します。

7.第三者への提供

当事業者は、次の場合を除き、あらかじめ本人の同意を得ることなく 個人データを第三者へ提供しません。

  1. 法令に基づく場合
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  3. 公衆衛生の向上または児童の健全な育成に特に必要で、本人の同意を得ることが困難な場合
  4. 国、地方公共団体等が法令上の事務を行うことへの協力が必要で、本人の同意取得により当該事務に支障が生じるおそれがある場合
  5. 合併、事業譲渡その他の事業承継に伴って提供される場合
  6. その他、個人情報保護法上、第三者提供に該当しない場合

担当税理士その他の専門家が当事業者から独立した第三者として情報を取り扱う場合は、 提供先、利用目的、提供する情報、提供方法および業務上の関係を事前に説明し、 法令上必要な同意を取得します。

当該専門家が当事業者の委託先として情報を取り扱う場合は、 契約により取扱範囲と安全管理義務を定め、必要かつ適切な監督を行います。

第三者提供を行う場合は、法令に従い、 必要な確認および記録の作成・保存を行います。

8.業務委託

当事業者は、利用目的の達成に必要な範囲で、 次の業務を外部事業者へ委託することがあります。

  • ウェブサイト、申込・問い合わせフォームおよびメールの運用
  • データの保管、バックアップ、ファイル受渡し
  • 会計処理、データ入力、OCRその他の事務処理
  • 日程調整、電子契約、決済および連絡サービス
  • システム保守、セキュリティ対策および利用状況分析
  • その他、本サービスの提供に必要な業務

委託先の選定にあたっては安全管理体制を確認し、契約上の義務を定め、 必要かつ適切な監督を行います。

再委託を行う場合も、法令および契約に従い必要な管理を行います。 特定個人情報の再委託については、当初の委託者の許諾を得た場合に限ります。

9.共同利用

個人データを共同利用する場合は、共同利用する旨、共同利用する情報の項目、 共同利用者の範囲、利用目的および管理責任者に関する情報を、 共同利用を開始する前に公表または通知します。

特定個人情報については、個人情報保護法上の共同利用によって取り扱いません。

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13.安全管理措置

当事業者は、取り扱う情報の性質およびリスクに応じて、 次の安全管理措置を講じます。

  1. 個人情報の管理責任者、取扱担当者およびアクセス可能な範囲の明確化
  2. 取扱規程、事故報告手順および取扱記録の整備
  3. 取扱担当者に対する守秘義務および定期的な教育
  4. 書類、端末、記録媒体の盗難・紛失・持出し防止および安全な廃棄
  5. アカウント管理、アクセス権限の限定、適切な認証、マルウェア対策、更新管理およびアクセス記録
  6. 通信経路の暗号化その他、情報の性質に応じた保護
  7. 委託先の選定、契約、取扱状況の確認および監督
  8. 外国で情報を取り扱う場合における、当該国の制度等の把握および必要な保護措置
  9. 安全管理体制の定期的な点検および改善

安全上の支障が生じるおそれがあるため、個別のシステム構成、 認証方法その他詳細については公開しない場合があります。

14.漏えい等が発生した場合

個人情報の漏えい、滅失、毀損その他の事故が発生し、 またはそのおそれを把握した場合は、被害拡大防止、事実調査、 原因究明、再発防止その他必要な対応を行います。

法令上報告または本人への通知が必要な場合は、 個人情報保護委員会への報告および本人への通知を行います。

15.開示等の請求

本人は、当事業者が保有する本人の個人データについて、 次の請求を行うことができます。

  • 利用目的の通知
  • 個人データまたは第三者提供記録の開示
  • 内容の訂正、追加または削除
  • 利用の停止または消去
  • 第三者提供の停止

請求を希望する場合は、 information@worklifesupport.online へ、件名を「個人情報に関する請求」としてご連絡ください。 受付後、請求内容、本人確認方法および回答方法をご案内します。

必要に応じて本人確認書類の提出をお願いする場合があります。 その際は、個人番号、健康情報その他本人確認に不要な情報をマスキングしてください。 本人確認書類は、本人確認が完了し保管の必要がなくなった後、 安全な方法で削除または廃棄します。

代理人による請求の場合は、 委任状その他代理権を確認できる資料をご提出いただきます。

原則として手数料はいただきません。ただし、郵送、記録媒体その他 特別な対応に実費が発生する場合は、事前に金額をお知らせします。

法令上開示等を行わないことが認められる場合は、 その全部または一部に応じられないことがあります。 その場合は、可能な範囲で理由を説明します。

16.案内の停止および掲載同意

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制定日:2025年10月28日
最終改定日:2026年8月25日